企業活動において情報の保護や資産の管理は経営の根幹に関わる重要事項でありその最前線にあるのがオフィスへの入退室に伴う施錠と解錠の厳格なルール運用ですが多くの職場では慣れや油断からセキュリティ意識が希薄になりがちでありそれが思わぬ情報漏洩や盗難事故につながるリスクを孕んでいます。特に始業時の解錠と終業時の施錠は誰がいつ行ったかという記録が残ることが望ましく従来の物理的な鍵を使用しているオフィスでは最終退出者が施錠を行い警備セットをするという運用が一般的ですが鍵の受け渡しや管理台帳への記入が形骸化しているケースも少なくありません。セキュリティレベルを向上させるためには個人のIDカードや生体認証を用いた入退室管理システムを導入し誰がいつどの扉を解錠し施錠したかというログを自動的に記録・保存できる環境を整備することが有効でありこれにより不正な侵入や内部不正の抑止力を高めることが可能となります。しかしどんなに高度なシステムを導入したとしてもそれを使用する従業員の意識が低ければ意味がなく例えば共連れと呼ばれる認証を受けた人の後ろについて認証なしで入室する行為や解錠用のカードキーを机の上に放置したまま離席するといった行動はセキュリティホールとなるため定期的な教育や研修を通じてルールの徹底を図ることが不可欠です。また来客エリアと執務エリアを明確に区分し執務エリアへの扉は常に施錠状態を保つ常時施錠の運用を行うことも重要であり関係者以外が容易に機密情報にアクセスできない物理的な障壁を設けることで情報の安全性を担保することができます。さらに非常時の対応についても考慮が必要であり火災や地震などの災害発生時には迅速な避難が可能となるようにパニックオープン機能を備えた電気錠を採用するなどセキュリティと安全性のバランスを考慮した施錠解錠システムの設計が求められます。オフィスの鍵一つをとってもそこには企業の信頼と責任が凝縮されており全社員が施錠と解錠の重要性を理解しルールを遵守することこそが強固なセキュリティ体制を構築するための基盤となるのです。